地表面や床面に置いて地下空気を吸引する装置がグラウンドエア・システム装置です。この装置によって地表付近の地下空気が抜き取られ、ガス検出器(検知管やガスクロマトグラフなど)により地下空気に含まれているガスの濃度を測定します。 『GAS調査作業風景』 |
■特徴
- 軽量コンパクトなシステムで、広い範囲を短時間に少人数で調査できます。
- 地下埋設物には影響を与えません。
- 狭いところでも40センチメートルくらいの隙間が有れば調査できます。
- 調査中に周辺環境を汚すことはありません。
- 稼働中の工場設備内でも調査は可能です。
- 多様な調査目的および条件に対応できます。
- 迅速に精密な濃度分布図が作成可能となり,問題位置の把握が可能です。
- 検出器としてガス検知管やPIDガスモニタなどが使用できます。
■注意点
- 現在のところ,揮発性のない汚染物質は対象外です。
- 厚いコンクリート床では、調査に時間が掛かる場合があります。
- 透気性のない床面では、微小な孔をあける場合があります。
- 地表近くまで影響を及ぼさない地下深部の汚染は対象外です。
○グラウンドエア・システム装置について
- グラウンドエア・システムを利用できるのは本会会員だけです。
- グラウンドエア・システムは、地表面の気圧を下げて地下空気を集める「ケース」とその中の空気を抜き取る「真空ポンプ」、「ブロワ」ならびに試料を吸い込む「サンプリングポンプ」で構成され、ホースやチューブ類が付属しています。
- 動力源としては家庭用の100V電源や発電機を使用します。
- 地表の状態によって地下空気の集まり方が異なりますので、真空ポンプとブロワを使い分けて地表面の気圧を低下させます。
真空ポンプ=コンクリート、緻密なアスファルトなど
ブ ロ ワ=裸地、透過性アスファルトなど
- 汚染物質に揮発性がある場合は非常によい結果が得られますが、全く揮発性がない場合や測定位置の地質条件によっては使用できないこともあります。
○圧力について
- グラウンドエア・システムが作り出す地表面の気圧低下は、地表の状態によって大きく異なります。
- 周辺よりも低い状態を維持できればそこに地下空気が集まろうとしますので、圧力計の針が指す値に余り囚われる必要はありません。
○測点について
- 調査区域に配置する測点は、ケースが置ける最小の空間が確保できれば良く、ポンプ類からの距離は3m程度です。
- ケースを置く空間の目安は、(L)0.4m×(W)0.4m×(H)0.3mです。
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